本の方舟 第四回「スイスの最も美しい村」全踏破の旅」

ページを開けて、言葉と言葉を繋ぐと、
知らない世界の扉が開く。
行きたい所へ、いつでも行ける。

第四回 
写真・文/吉村和敏
「スイスの最も美しい村」全踏破の旅
日経ナショナルジオグラフィック 
税込価格 3,300円

「最も美しい村」シリーズ、待望の5カ国めが出版された!

 この夏に待望の「最も美しい村」シリーズの第5弾が出版された! 「世界の美しい村」をファインダーに収め続ける「写真家・吉村和敏」さんが、「スイスの美しい村・49村(協会認定)」を完全網羅の美しい写真&文章のガイドブック!?が。そう、ただの「ガイドブックじゃない」んです。

 どこが違うかといえば、普通のガイドブックなら「宿泊」「交通移動」などの情報が載っているが、この一冊にそんな情報は載っていません~。そのような情報が必要ならインターネットで調べればいいことです(笑)。

 この一冊に掲載されている情報は、写真家(芸術家)の目線で捉えられた、誰にも迎合しない「吉村和敏」自身の「旅」の投影だからです(と感じています・笑)。そして、この一冊を刊行するにあたって、その背景には並々ならぬ苦労があったと聞いています。

 2005年のフランス取材を皮切りに、イタリア、ベルギー、スペインと「最も美しい村」を巡り、それぞれを2009年にフランス、2015年にイタリア、2016年にベルギー、2020年にスペインと次々と刊行した。そして次の「最も美しい村・スイス」の取材準備に掛かっていた最中、世界が新型コロナにより鎖国状態・・・。だが、彼の情熱は燃え上がるばかりだ(笑)、新型コロナウイルスの隙を狙い2022年よりスイス取材をスタートしたのだ!! その情熱の結晶がこの一冊としてこの夏に刊行された。

最も美しい村・49村の構成は「フランス語圏、ドイツ語圏、イタリア語圏、ロマンシュ語圏」の4部構成になっている。

骨太な思いとは別に、繊細で美しい構成でその世界観に引き込まれる

 ページを捲っていき文字を追いかけていると「写真家・吉村和敏」の目線(この旅の)がよくわかる「彼の感動、彼とすれ違った人々、彼が食したものなど」、彼の旅のスタンスが手に取るようだ。

村の全体像がわかる写真はもちろん、目を引くのがそこに暮らす人たちの息遣いを感じるカットが多く掲載されている。

 何よりも、この「スイスの美しい村」の手触りがリアルに感じられる一冊を、是非、是非、ご覧いただきたい。とくに旅行業の方々には(笑)。ありきたりなツアーコースから外れ、まだ見ぬ「美しい村」の存在を知っていただき、市場にパッケージツアーとして商品化して欲しいものです。とは言えど、この円安・・・、その上、スイスは世界屈指の物価が高い国。日本で約480円のビックマックが、スイスでは約1200円と日本の2,5倍なんです・・・。これでは手頃な値段で商品化は無理か・・・。

 でも、いつまでも円安が続かないはず(希望的観測ですが・苦笑)、必ず「スイスの最も美しい村」のツアーができるのを信じている! それまでは、この『「スイスの最も美しい村」全踏破の旅』のページを眺め、旅路を夢見ましょう。この一冊を読み込むことで、スイス旅行が数段楽しめることだろう。その上、世界にはまだまだ美しい場所が沢山あるんだと気づかせてくれる一冊だ。

 

 最後に、今後も「写真家・吉村和敏」は「美しい村」を巡り続けるだろう、「美」の巡礼者の如く。

村を歩くような疑似体験ができる、本当によくできている! 「今すぐ行きたくなる(笑)」

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