昨年はコロナ禍のために中止となった「大阪天神祭」、本年は規模を縮小して神事のみが行なわれる。少し寂しいが、それも仕方がない・・・、せめて「ソノひびヨリ」ウェブ版と紙面で再現してみた。
大阪天神祭は、祭神の菅原道真公の命日にちなみ毎年七月二四日二五日に行われる、日本三大祭の一つ。また、生國魂神社の生玉夏祭、住吉大社の住吉祭とともに大阪三大夏祭りの一つとして知らる。
二五日の本宮は昼から始まる「本宮祭」、本殿で御神霊が御鳳輦(ごほうれん)に移され「陸渡御」が大阪の街を三キロの行列で歩く。夕闇せまる時間には、大川(旧淀川)に多数の船が行き交う船渡御(ふなとぎょ)が行われ、奉納花火が空を飾る。
大川に映る篝火や提灯、花火の風情より「火と水の祭典とも呼ばれ」ている。
本宮祭(ほんみやさい)
一三時三〇分、本殿で厳かに本宮祭が斎行される(非公開)。
神霊移御(しんれいいぎょ)
一四時一五分、渡御に先立ち、御神霊を御鳳輦に移す神事「神霊移御祭」が
終わると渡御の準備は完了となり、境内では催太鼓が動き始める。
陸渡御列・出発(りくとぎょれつ)
神様に、氏地の平安をご覧いただこうと氏子達が行列を組んだのが陸渡御の始まり。渡御列は、催太鼓を先頭に猿田彦、神鉾、地車と続く。総勢三千人の大行列が、船渡御の乗船場である天神橋まで約3kmのコースを歩いていく。第一陣は、猿田彦、采女、稚児、牛曳童児などが連なる。第二陣は
総奉行、騎馬、平安時代の貴族の乗り物、御羽車、御神霊を奉安した御鳳輦が行列をつくる。