匠の舎 <たくみのしゃ> 03
奈良県 奈良少年刑務所(旧・奈良監獄) 

旅をしていると、これぞと思う建造物に出会う
それは、駅舎、私邸、公共施設でもある
その時代の栄華、繁栄を知らしめし
この時代にも、その美意識は生き続けている
先人たちが、造り、使い、残した、『 匠の舎 』

奈良県 奈良少年刑務所(旧・奈良監獄)

明治41年(1908年)に明治政府が作った「五大監獄(千葉・金沢・奈良・長崎・鹿児島)」のひとつ「奈良監獄」が前身、1922年(大正11年)には 奈良刑務所と改称、その後1946年(昭和21年)に奈良少年刑務所と再度改称。全国7箇所の少年刑務所のひとつとして、2016年度末の閉鎖まで使用されていた。
設計は山下啓次郎によるもの(孫はジャズピアニストの山下洋輔)、煉瓦造りの美しい「外塀、正門(表門)」が特徴。内部の建物もその大半が100年以上にわたって使用されてきた「煉瓦建築」である。
老朽化により、2016年の廃庁(閉鎖)となったが、翌年2017年に建造物17棟・2基が国の重要文化財に指定された。
今後、建物は2025年3月オープンを目指しホテル(星野リゾート)や博物館として保存・活用される。また、旅行代理店クラブツーリズムでは見学ツアーを募集している。

別の目的地を目指していたとき、突然、現れた煉瓦造りの遺構。
近くに寄り、見てみるとこの遺構は「刑務所」だった。
煉瓦の積み方は、長手だけの段、小口だけの段と一段おきに積むイギリス積みだ。
表門の玉葱頭の門柱が美しい、上部の白所は石灰岩を使っているのだろう。
門扉のデザインも美しい。
その門扉の隙間にレンズを差し込んで撮影。庁舎は煉瓦造り2階建で桟瓦葺の屋根で、中央に青緑色の尖塔がある美しい佇まい。
表門の中心上部はロマネスク建築に見られるロンバルド帯で装飾されている。
逆光で一枚。刑務所には、こんな感じが似合う(笑)。
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