五十路もなかばの頃、ふと考えた。
日本国とは何なのか、日本人とは何なのか。
その答えを探す為に、2600年を遡る時空の旅へ出た。
イデオロギーなど関係無い、ただ、今そこに残る時間の集積を写してみたい。
写真取材 赤木 賢二
掖上博多山上陵(孝昭天皇陵)
民家と田畑に守られているように見える、博多山にある御陵。
五代/孝 昭(こうしょう)天 皇 陵
和風諡号/観松彦香殖稲天皇 みまつひこかえしねのすめらみこと
在位年/紀元前四七五~前三九三
陵形/山形
皇居/掖上池心宮
所在地 掖上博多山上陵 奈良県御所市大字三室
最寄駅 JR和歌山線「御所」近鉄南大阪線「御所」から徒歩一〇分
孝昭(こうしょう)天皇陵は集落と田畑に囲まれて、共生している天皇陵。ランドマークの様な「博多山」に御陵はある。形状は自然の小山を利用した「山形」。拝所は道沿いにあり、比較的に訪問しやすい。ただ、車の場合は集落の道は狭いので注意
掖上池心宮跡
道からでも拝める身近さだ、拝所は階段を上がれば直にある。
宮跡の碑は、御陵から徒歩約20分ほどの「御所実業高校」正 門横にある。なんと、宮跡碑は民家の私有地に立っていた。
六代/孝 安(こうあん)天 皇 陵
和風諡号/日本足彦国押人天皇 やまとたらしひこくにおしひとのすめらみこと
在位年/紀元前三九一~前二九一
陵形/円丘
皇居/室秋津嶋宮
所在地 玉手丘上陵 奈良県御所市大字玉手
最寄駅 JR和歌山線「玉手」から徒歩約四分
孝安(こうあん)天皇陵の形状は「円丘」と言われているが、実際に行くと小山かと思われる。拝所は石畳の参道を上り(勾配キツく雨の日は注意)、山の中腹くらいにある、還暦前には少し辛い上りだ。拝所からの眺望は、集落ごしに「葛城山」と「金剛山」を望むことができ、昇って来た甲斐があると感じれる風景でしょう。
玉手丘上陵(孝安天皇陵)
欠史八代といわれる天皇だが、御陵の拝所は立派に整備させている。
急な上り坂なので下りも注意が必要だ。
秋津島宮跡 室八幡神社
秋津島宮があったとされる伝承地。室八幡神社境内にそれを示す石碑が建っている。