旅するように暮らしたい。
還暦越え、男一匹「移住」を考える!
第一話
「移住フェス」を知った日。還暦越え男が、動き出した。

 Instagramに流れてきた、たった一本の広告。「西日本最大の移住フェス」という言葉が、還暦を越えた大阪在住の私(筆者)の心に妙に刺さった。「移住なんて自分とは関係ない」そう思っていたはずが、気がつけば参加申込のボタンを「ポチッ」と押していた。これは、60代からの移住を本気で考えた男の、リアルな実録です。

「移住フェス」って、どんなイベント?

snsで流れてきた広告

 7月の初め、本誌(XやInstagramなど)の編集作業を終えてなにげなくInstagramをながめていると、「西日本最大の移住フェス」という広告が流れてきた。1本どころか、何本も何本も、1日のうちに繰り返し。

 「移住フェスって何だ?」と気になって調べてみると、「地方移住を検討している人が、全国の自治体や就職支援団体の方々と直接会って相談・情報収集ができるイベント」だそうだ。各自治体のPRブースで職員さんや移住経験者さんに、仕事・住まい・支援制度などの現実的な疑問を直接ぶつけられるという。感心しつつ、ふっと思い出した。若い頃、「旅するように暮らしてみたい」と夢想していた時期があった。還暦を越えた今となっては、移住なんてまさか、と思っていたのだが。

 数日後、腹のそこからムクムクと「移住」というワードが湧き上がってくる。やたらとキラキラして見える。こうなれば行くしかない。鼻息荒く、7月18日の移住フェスに参加申込をしたのでした。

西日本最大級! 熱気あふれる会場へ

天満橋OMMビル外観と参加市町村ボード

 当日は晴れ。汗を流しながら「天満橋OMMビル」に到着すると、開場前なのに多くの移住相談者がすでに並んでいた。20代の単身者から30代のファミリー、私と同世代の熟年層(少し枯れ気味の・笑)まで、世代を越えた人たちが集まっている。

 売り文句通り「西日本最大級」、全国各地の自治体が約170も一堂に集まったスペシャルなイベントだ。会場の熱気はすさまじく、相談者も自治体の担当者も真剣そのもの。

 その熱気に圧倒されてはいけない! 私もおっとり刀で、数県お話を伺った。だけど、何も質問を用意してない私は数分で話に詰まる始末・・・。これではいけない! 体制を整えるために休憩所で少し休むことにしたのです(苦笑)。

 休憩所で一息ついていると、40代半ばの男性から声をかけられた。のちに「Tさん」と呼ぶことになる人物だ。仕事とは関係なく「三重」「大阪」と移住を繰り返している強者(笑)。実体験に基づくアドバイスをひとしきりもらったが、役に立つような立たないような、実際に体験しなければリアルに感じられない話だった。

 別れ際にはLINEを交換して各々の興味あるブースへとまた向かった。

消去法で候補地を絞る!

会場でもらった資料

 移住イベントを経験し数日が経つと、色々と聞きたいことが浮かんでくる、その中には不安材料が多くある(現実に移住すると決めたわけでもないのに・笑)。そこで、先日話を聞かせてくれた「Tさん」に言われたことをから考えてみた。Tさんは「まず、自分に合った移住場所を絞り込むことですよ。第一候補地、第二候補地と」、教えられた通りに考えてみることにした。

 難しく考えずに消去法で。私自身、西日本生まれの西日本育ち、冬は嫌いじゃないけど、長く降り続く雪は苦手。即ち、土地勘のない関東・中部、雪深いイメージの中越・北陸・東北・北海道は候補から消える。これで日本の半分の地域が選考から外れた。

 次に、長らく大阪で暮らしているので「関西文化圏じゃない所で暮らしたい」、ならば、近畿地方も外れた~。これで残るは、山陰・山陽・四国・九州・沖縄、18県ほどに絞れることができた! 

 この約15県で、「やはり、ドカ雪が降りそうな」イメージの山陰地方、山陽新幹線が走り都会的なイメージの山陽地方、このエリアも外すことにしました。関西圏に近い四国の徳島・香川も除外です。そうすると残された県が、四国2県、九州・沖縄8県。ここからが難しい・・・。

 そこで、少し考え方を変えて絞り込むようにします。実際、私の歳は今年の12月で61歳(気持ちは若いのですが)、まだまだ老け込む歳じゃないと思っても、見知らぬ街に一人暮らしは不安がよぎりますね。やはり地縁・血縁があった方が良いとの結論に辿り着き、父方のいなか「福岡県(中部)」と母方のいなか「愛媛県(南予)」、そして20年近く通い詰め義兄弟(笑)とも言える人たちが暮らす「沖縄県(八重山諸島)」の3県で考えてみる事にしました。

不安材料を払拭し候補地を決める


 それから数日間、自問自答を繰り返し考え答えを導き出した。率直に、この歳で移住するということは、終の住処となるだろう。歳を重ねていけば医療体制が整っていない場所は不安です、また、体力勝負の場所(高温多湿)も辛かろう。ならば、沖縄県八重山諸島は泣く泣く選択肢から外れます。

沖縄県八重山郡竹富町西表島は選択から消えた。


 では、福岡は? 血縁を求め不安材料をなくすため移住するのだけれど、親戚一同高齢者が多く老老介護になる恐れがある(苦笑)。もちろん、一世代下も残っているが集まれば『滅びゆく一族』などと口走る、ご先祖さまに申し訳ない体たらく。そんな連中をあてにはできないだろう・・・。残すところ愛媛県のみとなった。

福岡県飯塚市も選択から消えた。

 母方の里、愛媛県の南端(四国の南端)でもあり、高知県と県境に位置する自然豊かな「愛南町」。ここには叔父夫婦が暮らし従兄弟たちも暮らしている。親族の数は多くないが、従兄弟たちの年齢も私より若く安心できる。何より、海・山に精通した、「野生児(笑)」のような尊敬できる叔父がいることが頼りになる。また、私自身も仕事の関係で多くの大自然の中を旅してきたので、自然の中に身を置くことは厭わない。

 それに、『首都圏から最も遠く、行きにくい町のひとつ』というフレーズにも惹かれる! そんなことから、移住候補地を「愛媛県南宇和郡愛南町」に決定することにしました。一番の理由は、私自身が愛南町で暮らす姿をイメージできたからかもしれません。

愛媛県南宇和郡愛南町にひとまず候補地を決めた。

候補地が決まれば、その市町村の移住イベントに申し込む

 この候補地決定を誰かに伝えたくなり、先日の「移住イベント」でLINEを交換した「Tさん」に報告をする事にした。すると直ぐに返信があり、そこに『グット・タイミングですよ!』と書かれていた。続いて『8月30日グランフロント大阪で、愛媛県全市町が集まった移住セミナーがありますよ。参加したらいかがですか!』と送られてきたのです。これは、良い情報を教えてくれた! すぐさまググって申し込みを終了させ、Tさんにお礼のメッセージを送った。また、Tさんからのメッセージが届いた。そこには『移住セミナーまでに、尋ねたい事をまとめておけば便利ですよ。』とアドバイスまで頂いた、感謝感謝。さすがは移住の先駆者ですな(笑)。

 Tさんの教えに従い、「尋ねたいリスト」を作成していると、面白い企画が頭に浮かんだ。それは、この移住体験の模様を本誌「ソノひびヨリ」で掲載できないかと考えたのです。何より、これだけ移住を考えている人たちが居るのだから、この経験を記事にする事で役に立つかもしれない。思い立てば吉日、すぐさまこの旨を綴り、記事掲載の許可を取るため「愛南町役場」さんに連絡したところ、快く受諾してくださった!(愛南町役場さん、ありがとうございます。)
 そして、当日を迎えるのでした・・・。
<続く>

8月30日グランフロント大阪の「えひめまるごと移住フェス in 大阪」の申し込み!
タイトルとURLをコピーしました