ソノひびヨリ 第二話 大阪 狭山〈後編〉

大阪府大阪府大阪狭山市 日本最古のダム・狭山池の桜

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狭山池・北側 朝、坂を下る学生

 話しを元に戻そう、大阪府立狭山池博物館が見えたら目の前の三叉路を右に進むと緩やかな上り坂、新鮮な朝日を浴びて堤には満開の桜が輝いている。その坂を自転車で下る通学途中の学生の姿を初々しく思いながら、こちらは上り坂、堤も息急き切って上がれば北側の堤に到着。堤に上がり東に歩くと、そこは桜のメインストリートだ。カップルが楽しそうに歩く姿も今日は腹が立たない。絵画の構図で必要な一部だ。そのまま遊歩道を歩くと東屋風の展望台があり、桜のトンネルを潜って行けば旧さやま遊園跡地付近に着く。食事や休憩したい方にはこの辺りがこじゃれたカフェ等がありオススメ。

 ゆるやかに「晴」の日を過ごしていたら、時間は昼を廻っていた、そろそろ本日の旅も終盤だ。さやま遊園跡地にある『さやか公園』で一休み、桜を眺めて自問自答の時間もいいかも。遠いむかしに「桜は好きか?」と聞かれたことがあるが『それほど好きではない』と答えていた。なぜかと聞かれれば『花は凛とした花が好きだ』と答えたと思う。今もそれほど変わりない答
えだ。ただ、桜を花だと考えず樹だと考えれば、それほど嫌じゃない気がする。春の訪れを示す季節の道標とでも表せばいいのだろうか、その瞬間を待ちわびて樹の下に人が集まり戯れる姿を見ていると、幸せとはこういうことなのかと最近は感じられる(歳かな・・・)。なんだかもう少し桜の風景を追いかけたくなってきた!

 もしも朝起きて「今日はいつもと違う」と感じた日には遠出などしなくていいから、近くを散歩気分で歩けばいい。一人でも、大切な人とでもいいから、必ずそこには「晴」がある。

 その日は特別じゃない特別な日が。
 

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狭山池展望台
 

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狭山池・東側 ここは犬の憩いの場でもある
 

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狭山池・西側 いつもお手製の凧を上げている名物おじさん
 
 

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