第二八話 熊本県 阿蘇くじゅう国立公園
『阿蘇パワーをいただきます』 前編 

ソノひびヨリ

2017年 7月16〜18日

鍋ヶ滝
小国町ある、阿蘇ユネスコ・ジオパーク「鍋ヶ滝」

 

ツアーでは行きにくいローカル滝つぼへ、マイナスイオンを頂きに!

 ちょうど福岡に帰省中、熊本県阿蘇に移住した知人(遠縁夫婦より)から「阿蘇のローカルなパワスポに行かない?」と連絡があり、「行く!行く!」と二つ返事で答えて車で熊本阿蘇へと向かった。今回の旅はとにかく「自然に戯れ、疲れた体をリフレッシュ!」をテーマに阿蘇周辺のパワースポットを巡った。

 阿蘇カルデラ内にある一の宮町の知人宅から、カルデラの全貌を見るために展望台に向かった、数多い展望台のひとつ「西湯浦園地展望所」へ。が、残念なことにこの日は、阿蘇山のガスがカルデラにたまり視界不良だった・・・。まぁ、気にせずパワスポに向かいましょう〜!!

阿蘇くじゅう国立公園
「西湯浦園地展望所」駐車場より尾根伝いに歩いていけば、展望ポイントに到着。

 展望所から車でミルクロードを走り、国道212号に入り北上すること約20分、県道115号を行けば「鍋ヶ滝」駐車場に到着。ここに来るには、県道の道が狭く大型バスが入って来られない場所にある、即ち団体旅行などでは来られない秘境パワースポットなのだ! 

 車を降り、入園料の大人300円を支払って、谷底に向かう階段を下っていく。鬱蒼とした森林の木の階段は滑りやすいので注意です、ゲート横には無料の杖が借りられますよ! 足元に注意して下って行けば、滝へ向かう階段の途中、石畳の中にハート型の石が5つ隠されているらしい。でも、一つも見つけ出すことができなかった・・・。5つ見つけると幸せになれるそうだ、縁遠い話だな・・・(苦笑)。

 足元に気をつけ、100段ほど下れば水の音が聞こえだし、空気感も変りパワスポらしい様相になってきた〜。「阿蘇ジオパーク」のひとつ「鍋ヶ滝」は、 阿蘇のカルデラができた約9万年前の大噴火で作られたと言われ、長い年月をかけて現在の形になった。滝上部の岩盤は硬く、滝裏の地層は逆に柔らかい地層なっている。なので、現在も進行形で浸食が進み少しずつ形を変えている。

 階段を下りきり滝つぼに近づくと、マイナスイオンたっぷりの天然ミストを浴びまくれる! むちゃくちゃ気持ちのいい場所ですよ、人も少なく静かで(この日はですが)。 ちなみにこの滝は、「生茶」や「お−いお茶」のCM撮影のロケ地にも使われ有名になり、アマ・プロ問わずカメラマンの聖地とよばれるほどの人気スポットになっている。

阿蘇くじゅう国立公園
階段を下りきると幅・約20mの滝のカーテンが〜。
阿蘇くじゅう国立公園
浸食された滝の裏を歩くとマイナスイオンがたっぷり、深呼吸〜!
阿蘇くじゅう国立公園
この日は水量が少なめだった、それでも美しい。
阿蘇くじゅう国立公園
清流の証拠、足元にオニヤンマが羽化の真っ最中だ。

 
 

パワースポット? ミステリースポット? 「ムー民」も喜ぶ丘陵地に転がる奇石たち。

 来た道、国道212号を戻り南下、なにやら怪しい名前の「マゼノミステリーロード」に車を進ませた。約8分ほどで到着したのは、南小国町にある標高845mの丘陵地帯「押戸石の丘(おしといしのおか)」駐車場。ここでも入園料200円を払い入園です、駐車場より約500m歩けば丘の上に何やら怪しげな岩を発見(笑)! 

押戸石の丘
駐車場より稜線下の遊歩道を歩いていると、丘の上に遺跡のような岩が見えてきた〜。

 そう、ここは「縄文の聖地」と呼ばれる先史時代の巨石文化遺跡が残るパワースポットなのです。

南小国町の「マゼノ渓谷」近くにあり、古代・縄文人の祭司場だったと言われ、ピラミッドの形をした「巨岩石」、それに約四千年前のシュメール文字が刻まれた「鏡石」、日時計だったであろう「はさみ石」など、人の手によって配置された巨石群が点在している。また、それぞれの石には磁力があり、方位磁石がグルっと一周まわるミステリーな現象も実体験できるスポットなのです。とにかく、ここは説明するよりも体感してもらいたいおススメの場所です、古代人が見た風景が残っています!

押戸石の丘
360度のパノラマも体感、遠くには「阿蘇五岳」や「くじゅう連山」が見える。大自然のパワーが凄い!
押戸石の丘
押戸石の丘
巨石群・親方的存在の高さ5.5m、周囲15.3mの「巨岩石」。この石に方位磁針を近づけると「くるり」と回った。
それに「石の上に登ると雨が降る」という言い伝えがあるらしい、明日も色々と巡るので止めときましょう(笑)。

 
 

パワスポで気力を充満! その後は、自然食パワー満載の産山村でランチ

 そろそろお腹が減ってきた、パワスポを後にしてご飯にしょう。向かうは自然食パワー満載の産山村へだ〜。またまた、国道212号に戻り南下、ミルクロードからやまなみハイウェイを直進して行けば産山村。集落を外れ、さらに奥を目指し進むと標高900mのヒゴタイ公園の隣りにある「うぶやま山野草園(さんやそうえん)」に到着した。この草園では、約500種の山野草を栽培し販売をしている。もちろん併設の食堂で食事が頂ける、この日は予約してくれていた「特別定食(2000円)」を頂けることになった〜(喜)!

 その献立は、「朝採りの山菜天ぷら、山菜の酢の物・佃煮・煮炊物、ヤマメの塩焼き」それにお漬け物にご飯が付いて大満足の品数だ!! それに園内には、数多くの花が咲いていて食後の散策にはちょうどいい。渓谷や池があり、ゆったりと寛ぐことができる食事処です。

ぶやま山野草園
睡蓮の咲く頃に来てみたい池です、ちょっと曇ってきた・・・。
でも、花が色々と咲いていて楽しめた。
ぶやま山野草園
これが要予約の「特別定食(2000円)」!

 食事を終え車に戻ると、「パワスポじゃないけど、産山でもう一つ連れて行きたい所がある」と言われれば、「もう、おまかせいたします」と言うしかない〜。細い道を約10分ほど走れば、なんとも! 美しい扇型の段々畑。17枚の棚田と3本杉が見事な景観を生んでいる、水を張る季節には多くのカメラマンが尋ねてくるんだって。確かにそれだけの価値がある景観です、晴れならば九重連山が見えるだろう、「全国棚田百選」にも選ばれている美しい景色です。

 そのに、景観だけじゃなく「うまい米づくり百選」にも選出されている、食のパワスポなんです〜。お米も美味しかったが、「産山村・純米酒」が非常に旨かったのです(撮影するのを忘れるくらいに・笑)。

全国棚田百選
全国棚田百選
ガスっているが、お見事!と言うしかない景観です。

 そろそろ市内に戻り、夜の宴会用の食材を買い出しに向かう。市街地に向かう途中で、水割り用に「手野の名水」を汲んでこの日のパワスポ巡りを終えた。明日も続くパワスポ巡りに心躍らせ、パワーフードに舌鼓な夜を過ごしたのだ。

球磨焼酎
阿蘇は水道の水も旨いが、この水は最高〜でした。球磨焼酎によく合う。

  

<後編につづく>
 

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