五十路もなかばの頃、ふと考えた。
日本国とは何なのか、日本人とは何なのか。
その答えを探す為に、2600年を遡る時空の旅へ出た。
イデオロギーなど関係無い、ただ、今そこに残る時間の集積を写してみたい。
写真取材 赤木 賢二
檜隈大内陵(持統天皇陵)※四〇代天武天皇と合葬
四一代/持統(じとう)天皇陵
和風諡号/高天原廣野姫天皇 たかまがはらひろのすめらみこと
在位年/西暦六九〇~六九七
陵形/円丘
合葬/四〇代天武天皇と合葬
皇居/藤原京(奈良県橿原市)
所在地 檜隈大内陵 奈良県高市郡明日香村大字野口
最寄駅 近鉄吉野線「飛鳥」より徒歩約一五分
持統天皇は三人目の女性天皇。夫・天武天皇の夢であった、藤原京の造営を六九四年に完成させ、首都機能を持つ本格的な都を作った。その後、軽皇子に譲位し上皇となり七〇一年に「律」(刑罰規定)と「令」(行政組織・租税・労役規定)が揃っている、我が国初の法典「大宝律令」公布した。
藤原京