五十路もなかばの頃、ふと考えた。
日本国とは何なのか、日本人とは何なのか。
その答えを探す為に、2600年を遡る時空の旅へ出た。
イデオロギーなど関係無い、ただ、今そこに残る時間の集積を写してみたい。
写真取材 赤木 賢二
水尾山陵(清和天皇陵)
五六代/清和(せいわ)天皇陵
諱/惟仁 これひと
在位年/西暦八五八~八七六
陵形/円丘
皇居/平安京(京都市上京区)※五〇〜八〇代まで同宮
所在地 水尾山陵 京都府京都市右京区嵯峨水尾清和
最寄駅 JR山陰本線・嵯峨野線「保津峡」から、約5km・徒歩約60分
55代文徳天皇の崩御に伴い、わずか9歳で即位した「清和天皇」。言わずと知れた、武門の棟梁となる清和源氏の祖になる天皇。876年に9歳の貞明親王(陽成天皇)に譲位、太上天皇となった。その2年半後の879年に出家し、畿内巡幸に旅立ちその途中に、絶食の激しい苦行を行ったと言われている。その後、31歳で崩御された。火葬が生前からの希望で、遺骨は洛西の水尾に埋葬された。御陵の所在がほぼ確かな平安時代の天皇陵。
水尾山陵
金戒光明寺
清和院
染殿第跡
清和院