昭和の名車がお出迎え『昭和ロマン蔵』
一夜明け、散策日和な日差しを受けて向かうは胸膨らむ『昭和ロマン蔵』。
この施設は昭和の町の観光拠点として、プロジェクト発足より1年遅れの2002年にオープンした。建物は昭和10年前後に建てられた「旧高田農業倉庫」をリノベーションし活用している。『昭和ロマン蔵』には3つのコーナーから構成されている、『昭和の夢三丁目館』『駄菓子屋の夢博物館』『チームラボギャラリー昭和の町』の3つなのです。ロマン蔵3館共通券・大人850円(小中高600円)とおトクなチケットを購入して入館だ〜!
門を入ればいきなり「昭和の名車たち」が目に飛び込む、ダイハツミゼットには感激した(ドラマ・映画などで使用されるため、展示車は変るみたいです)、それとサンヨーカラーテレビの営業車。これ、町の中を走っていた〜!
『昭和の夢三丁目館』で、あのころにタイムスリップ
蔵の中に突入〜! まずはお土産用の駄菓子屋さんで足止めをくらった(笑)。駄菓子だけじゃなく、駄菓子屋で売られていた玩具もある。その中でも気を引いたのが、巻玉鉄砲(細長い紙の帯に火薬が仕込んであり、トリガーを引くたびに「パ〜ン」と鳴るだけの玩具のピストル)が売っていた、買うか迷い迷い買ってしまった。もう、見ているだけで楽しいのだ! ここの入口付近で、30分も費やしてしまった(苦笑)、これではいかん!と思い、昭和の生活を原寸ジオラマで再現している『住居ゾーン』に進む。
この『住居ゾーン』は昭和30年〜40年代の民家を完全に再現してる感じだ。照明の効果で、朝から夜に移り変わっていく仕掛けがあり、五感で昭和をリアルに体験できる。音響効果も牛乳配達や家の中からの話し声も聞こえてくる、昭和な1日を思い出す空間。
入口からすぐの「広場」には酒屋の営業車が停っていた、その横にはベーゴマ台が置いてある(これ、台に乗せるのが難しいですよね)。塀の向こうには民家があり、その庭には浴衣が干してある演出。正しい昭和の風景だよ。
縁側からのぞけば「茶の間」、お膳の横には「おひつ」、さすがにこれは無かった(と、思います)。「茶の間」の横の土間には「炊事場」、そうだよなこんな感じだった。お風呂、お便所は当然外にある、夜怖くて行けなくて縁側からオシッコをして怒られことを思い出した(苦笑)。
今の生活空間から考えれば、なんて不便だったんだろう・・・、お母ちゃんは大変だったんだろうな。あの時はそんなことも考えず、ただひたすら遊んでいただけだった。センチにも母を思い出す空間、本当に良くできている〜。
欲しかった昭和の玩具の玉手箱『駄菓子屋の夢博物館』
次は『駄菓子屋の夢博物館』、またまた入ってすぐの駄菓子屋攻撃だ〜!!今回は我慢して夢博物館に向うことにした・・・、後ろ髪引かれましたけど。
中に入ると「わっ〜」と声を上げてしまうほどの、とにかく圧巻の展示量!聞くところによると、この夢博物館の小宮館長さんは福岡市で駄菓子屋を営みながら、25年間かけて20万点に及ぶ昭和グッズを集めてきた日本で有名なコレクター。そんな小宮さんを夢博物館の館長に迎えるため、福岡まで何回も訪問して口説き落としたという話がある。たしかにそんな人物でなければ、常時6万点もの展示は無理だっただろう、関心するしかない。
鉄人が居る展示場のバックパネルは、昭和30年代の「新町通り商店街」の写真が飾られている。昨日歩いた「新町通り商店街」にはアーケードがあったんだと驚いた。
もうここは、驚きの連続! その展示場の壁には縁日で売っていた昭和新旧ヒーロー、ヒロインのお面が所狭しと飾られている、300面は軽くある。他にもアイドルのポスター、ブロマイド、商品宣伝看板など、頭がこんがらがるほど雑多に多種多様! 昭和のメルティングポットだ。
興奮状態のまま、次の展示室に入る、そこは駄菓子屋の玩具をメインにしていた展示室。ここを見れば、小宮館長さんは日本一のコレクターと皆が感じるはずだよ。展示室にある階段を昇れば、2階の壁には「昭和名画」のポスターが! 懐かしい昭和を彩った大スターにも会える(笑)。
何度も言いますが、とにかく圧巻!! 時間を忘れて楽しめる施設ですよ、ここは。あっという間に時間を過ごし、昼食を挟んですでに2時! 恐ろしき昭和マジック。
過疎の町を自分たちの力で再生し成功させた、豊後高田の人たちに敬意と感謝の気持ちを送りたいです! コロナ禍の2021年に20周年を迎え、いまだ進化?する「昭和の町」。昭和への郷愁、哀愁を共に感じさせてくれる町、一度じゃなく「ふるさと」に帰るように何度も訪れたい町だ。
昭和には夕日がよく似合うのだ。
高揚を抑えつつ『昭和ロマン蔵』を出て、ホテルに戻りクールダウン。一度体勢を整えて夕方に向かうは、国東半島の西の付け根で周防灘に面した『真玉(またま)海岸』。この海岸は「日本の夕陽百選」「おおいた遺産」に選ばれ、写真撮影の名所としても知られている、「昭和の町」から車で約14分と近く時間がある(夕方)方には是非見てもらいたい風景!
なぜ、ここが写真撮影の名所と言われているか? それは大分県で唯一、水平線に沈む夕陽を目にすることができ、引潮時には大小様々な「砂漣(されん)」を、海岸線沿いに1.5km、沖に500mといった広い範囲で見ることができる海岸だからなのです。
夕日に干潟が反射して、幻想的な風景を期待して来たけど・・・、ところが「残念!」満ち潮状態だった。それでも美しい夕日には違いない「旅の終わりにお似合いさ〜」とつぶやきこの旅を終えた。
余談ながら、この海岸線を走る国道213号線は、恋が叶うスポットが多いことから、「恋叶ロード」と呼ばれている。ロマンチックな夕陽を眺めながら恋を育めるスポットとして。私にはもう関係無いが(笑)。
後編はコチラ↓↓↓
昭和ロマン蔵
昭和ロマン蔵 ー 真玉海岸