ソノひびヨリ 第四三話
沖縄県竹富町・西表島
Vol.20 記念企画  ソノひびヨリ×やいま道行
『リベンジ! 冬の西表島。』
<その1> 

ソノひびヨリ

2025年 12月18日~21日

陽の当たる八重山の海は美しい! 

11年の歳月を超えて、いざ八重山へ出発!

 2025年12月18日、大阪の気温9.5度、晴れ。少し早いが朝8時前、関西国際空港・石垣行き9時20分発ANA1747便に搭乗するため電車で向かった。

 本日は待ちに待った11年ぶり14回目、八重山諸島・西表島旅の出発の日。なぜ、こんなにも訪問が空いたのかを言えば、2021年に計画していた旅がコロナ禍のため頓挫して、ここまでずれ込んでしまったのです・・・(苦笑)。いくらでも行く機会があったのでは? 思う方もいると思いますが、なかなか都合がつかず11年の歳月が流れてしまったのです。そんな歳月の中で色々な出来事があり、その出来事を総括するのが旅の目的になりそうです。

 それに、過去三度の「冬の八重山旅行」は、ほぼ全日が曇天か雨だった・・・。今回こそはリベンジを果たし、晴天・快晴の冬の青い空、青い海を体感することも目的の一つです! そんな希望を胸に機上の人となったが、現地情報は雨模様・・・。

 

関西上空、良く晴れていて眼下には明石大橋が見えた。
フライトも順調、1時間強で鹿児島上空。薩摩半島先端の開聞岳! 晴天の空だけど現地石垣島は雨模様・・・。

 九州までの飛行は順調、だが種子島を越えた辺りから雲がチラホラ、気流のため揺れ出した。やはり天気予報は正しい・・・、南西諸島を含む沖縄地方は今日から前線に覆われるため数日間雨模様のようだ。やはり天気は悪いのか・・・。天気は自然現象なので仕方ない、ただ延着だけ避けたいのです。

 と言うのも、石垣空港到着後の離島桟橋へのバスの時間、そこからの西表島に渡るフェリー出航時間がタイトな行程だから1分の遅れが命取りとなります(オーバーに思うかもしれないけど、離島ターミナルで2時間待ちは避けたい!)。余裕を持って搭乗したのは良いけど、その後がタイト過ぎる移動行程・・・、現地3泊なので1分1秒を惜しむので仕方がない。延着しないことを神に祈るだけです。

石垣島、白保上空。灰色の雲が覆っていてエメラルドグリーンの海が・・・。
2013年の白保上空写真。晴れならこんな感じの海が広がるのに。

空路も海路も定刻発着、そんな軌跡が起こるのか!?

 祈りが神さまに通じたのか、予想に反して定刻12時30分に到着~(昨日は15分の延着だった)。降機案内を聞くと同時にボーディングブリッジに飛び出し(本当はちゃんと整列しています・笑)、12時50分発の「離島ターミナル」行きの直通バスに乗り込む! まずはひと安心、だが!?さらなる不安がある(苦笑)。

 その不安とは、ここ数日間低気圧のため海が荒れ、離島へのフェリーが欠航になっていたのです。欠航の有無は端末情報でも正確でなく、現地で船会社に確認するしかないのです。過去の経験で、先ほどまで欠航だったのが、急遽、運航となりことがあるのですよ・・・。幸い、曇り空から薄日が差し込み、まだ安定の空模様。海もそれならいいのだけれど。

石垣空港着。薄日が差し込み、天気の回復が望める!
カリー観光が運営する離島ターミナル直通バス、乗車時間約30分、運賃550円。このバス運行は助かります!

 直通バスにて離島ターミナルに到着。運行情報の掲示板には何も表示されていない・・・(汗)、急ぎ14時発「西表島・大原行き」を運行している「八重山観光フェリー」窓口に情報収集。運行状況を聞けば『14時発「西表島・大原行き」は、今のところ運行予定で、上原港行きは全便欠航です。』と。私の乗船する「大原行き」は運行されると聞き胸を撫で下ろした。船賃2260円を支払い、やっとここで30分ほどの休憩が取れた。

 だが、まだまだ気を許すことはできない! 昨日まで時化ていた海、いつ状況が変わって欠航になってもおかしくない。皆様も冬の離島へのフェリー移動には細心の注意が必要ですよ(苦笑)。

出航までの時間、11年ぶりの具志堅さんにご挨拶。その勇姿の後に少しだけ青空が~!
定刻前、去年、新造船された「八重山観光フェリー・やいま」に乗船。2階には広々したデッキがあり、気持ちいい船旅が楽しめます。
石垣港に寄港するクルーズ船最大の「MSC・ダイヤモンドプリンセス号」が~! 巨船~! その大きさは小浜島から帰港する「八重観」のフェリーと比べれば一目ですね。
青空が広がってきた「竹富島」付近、航路を左舷へと舵を切る。後30分ほどで西表島大原に到着だ。

西表の思い出が走馬燈の如く、11年間の月日は遥かなり~。

 定刻に出港した「やえま」は揺れもなく、約60分の船旅を終え大原港へ到着。11年ぶりの西表上陸第一歩を感慨に浸るまもなく、桟橋の端から名前を呼ぶ声がする。その声の主は20数年前からお世話になっている、西表大原の定宿「民宿・池田屋」さんの「現女将・和子さん」だった。定宿「池田屋」さんは、大原港から歩いて5分と近く、便利な好立地で営んでいる。・・・なのに、わざわざ車で迎えにきてくれていた(笑)。

 サプライズの出迎え、なんだか心がほっこりする心遣いに感謝です! 約7時間かけ11年ぶりに西表に帰って来たことを実感できる出迎えです!!

西表島大原港ターミナルに到着。

 車に荷物を積み込み乗車、2分後には「民宿・池田屋」に到着。宿の前で荷物を下ろしていたら、畑仕事中の「オーナー・守さん」が駆けつけてきてくれた。男同士の再会、少し照れくさそうに「後で呑むぞ~!」と言い残し畑へ戻っていったのです(笑)。

 まず部屋に入り荷を解き終え、食堂で和子さんが出してくれたさんぴん茶とサーターアンダギーを頂いた。ひとしきり近況を話し終え、この旅の目的地に向かうことにした。

「民宿・池田屋」に到着。あっ! あの後ろ姿は!
上・ハイビスカスの赤色が美しい! 
下・「後で呑むぞ~!」と言い残し畑へ帰っていった守兄。
上・サーターアンダギーにがっついてしまった、気がつけば昼ごはんを食べ忘れていた。
下・本日の私の部屋です。

 和子さんの運転で集落を抜け農道へ、農地の途中の小高い丘に会いたい人が待っている。その場所には、6年前(2019年)に永眠した池田屋の「前女将・信子オバァ」が永遠の眠りについている。私にとって「信子オバァ」は西表のお母さんと言っても過言でなく、生前お世話になった方なのです(きっと、全国には私と同じ思いの方々が大勢いる事でしょうね)。

 墓前に立つと走馬燈の如く思い出が溢れてきます、初めてお会いした時のこと、翌年に予約の連絡をした時に覚えていてくれたこと、急に石垣から電話をかけ泊めてくれたこと、お昼にオバァが作ってくれたご飯を一緒に食べたこと、二人で玉盛スーパーへ買い物に行ったこと、「そんなに西表が良いかい? お嫁さんを紹介してあげる」と何度も見合いをさせようとしたこと(笑)、書けばキリがない・・・。ただの旅人なのに家族のように本当に良くしていただいた、それなのに墓参に6年も経ってしまった・・・。そんな不義理を許してもらうために、もう一度静かに手を合せ心の中で話しかけた「ありがとう、信子オバァ。Forever!信子オバァ」と。

海が見える小高い丘に西表の母が眠っている。
(本誌で御本人の写真を掲載して良いか? ギリギリまで悩みましたが掲載することにしました。いつまでも「信子オバァ」を忘れず覚えていて欲しいとの想いで!)

10年ひと昔、島は進化している!!

 お墓参りを終え、しんみりとした空気を打ち払うように、和子さんが「来ていない間に西表は変わったよ! 新しくなった所を見に行きましょう!」と私を誘って車を走らせた。さすがは元幼稚園の先生だけある、空気を一瞬で変えてしまう明るさに感謝!

 まず向かったのが大原中学校前の「大富共同売店」!? 見た目は11年前とひとつも変わっていない気がする・・・。疑問に思い聞いてみると「西表初の『道の駅』になったのよ!」と、店内に入れば確かに島の物産コーナーが設置されていた。前までは生活用品や食料品だけだったお店が、お土産を置き出したことで観光客にも好評らしい。

 そして仲間川大橋を渡り、大原集落に戻り2021年にオープンした、巨大ヤマネコがいる「ンママキーやまねこパーク(西表東部公園)」。テレビの取材でも取り上げられた「きも可愛いイリオモテヤマネコ」が売りの公園だそうです(笑)。「きも可愛いイリオモテヤマネコ」は滑り台になっていて、なかなかの急勾配です! 滑る時には注意です、特に大人は(私は着地に失敗して横に転がってしまいました・笑)。

「大富共同売店・道の駅」。店内の奥には島の陶芸家の作品が売られている、手前には食品などの日用品があります。
大原集落の西側にある「ンママキーやまねこパーク」、タレントの「みやぞん」さんが取材で訪れたそうです。

 「ンママキーやまねこパーク」から車で約7分、豊原集落の西に「南風見田の浜」がある。そこに向かうのかと思いきや、途中にある大きな駐車場に停車!? 見たことがない駐車場で車を降りた。そこには遊歩道ができていて、降りていけば浜辺へ続く、なんと「忘勿石の碑」に到着した! 以前は「南風見田の浜」の入口から海に出て、海岸線沿いに歩いて来なければ辿り着けなかった場所がです! このショートカット! これなら観光客も訪れやすいと、さすがは世界遺産になった島だと感心した! 10年ひと昔とは言ったものですね、この様変わりには驚いた(笑)!!

 18時前夕暮れ時、「そろそろ宿に戻れば御馳走が待っているはずよ。」と和子さんに促されて池田屋への帰路につく。これから長い長い西表の夜が始まるはずだ、嬉しいやら恐ろしいやら・・・。 

駐車場から遊歩道で「忘勿石の碑」に到着。以前は砂浜を15分ほど歩かなければ着かなかったのに。「忘勿石」にも柵がついていて更に驚いた。

 
 

<その2に続く>

 
 

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