和歌山県 桜見納め『世界遺産高野山』
根本大塔
煩悩まみれのバカは拝観後も仏教について疑問が湧くのだ(バカはバカなりに)、仏教とは宗教なのか?
仏教とは、そもそも「仏の教え」である。しかし同時に、私たち人間が自ら悟りを開いて「仏(ブッダ)になるための教え」でもある。それって哲学に近い感じがする、人が善を成す為の考え方であり、人が人である為の最低限の道徳にも感じる、一神教にはない教えだ。だが、いくら高尚なことを考えてもオレは凡人なのだ!「腹が減ってきたぞ、仏さま何か喰わしてください」『よし、よし、奥の院にお参りしたら善き店に導くぞ』などとバカが戯言を独りごちるのだ。
お参りを終えて参道を戻りながら、空腹を抱えどの店にするかと迷い迷い歩るくと桜のことも忘れてしまう体たらく・・途中で、高野名物の「生麩のまんじゅう」をついばみながら店を探している、どこも一杯で人が並んでいる「なんとかしてよ仏さま」。観光地で予約もなしにランチは無謀だったか、今さらながらに思い知るのだ、その時目の前に後光が差した(ウソです)、お客が二組しか並んでいない精進料理屋を発見!そこは僧侶間の振舞料理を中心とした精進高野山料理の店「花菱」。昭和五二年には昭和天皇、皇后両陛下の高野山行幸のみぎり(食事)には、すべての料理を調理したという名店。仏さまありがとうございます。
そんなこんなで桜三部紀行もこれで終わり、桜の話しはどこに行ったかって? そんなことは気にしないで。解脱するには小さなことは気にするな、そのようにブッタことガウタマ・シッダールタの声がする。
ワシも空を見上げてブッダに言葉をかえす、次の旅もよろしく同行二人で(それは弘法大師とだろう)、善きその日と、善き日和に出合えますように。
さぁ、バスが来た帰ろう、次の出発の準備のために。
高野山料理 花菱
清浄心院 鳳凰奏殿の しだれ桜
清浄心院近くの石畳の小径を歩く異国のカップル
樹齢約700年の杉 がそびる 奥之院参道
高野山料理 花菱の精進ランチ