文・写真 やまんなかタヌキ
京都の山科から二駅のところに、日本で2番目に古い動物園「京都市動物園」がある。最寄り駅の「蹴上」から動物園までは、緑深い山々を背景に琵琶湖疎水のウォーキングコースが続き、風光明媚な景観を楽しみながら歩くこと5分。もう少し歩きたいと思っていると、街並みに溶け込んだ京都らしいデザインの入園ゲート(東門)が見えてくる。
現在の動物園は2015年にリニューアルオープンしたもので、動物たちの暮らしや福祉に配慮した展示が多く、全体的にコンパクトな作りながら、ゆったりとしていてとても心地良い。順路には緑が多く、休憩場所も多いので全ての世代が楽しめそうだ。何より都会の大きな動物園のよう混雑が少ない。(私が知らないだけか?)
シロマティー&クロマティー
さて、東ゲートから入ると、5頭のアジア象が暮らす「象の森」がある。関西で象を見るならイチオシの場所だが、今回はそこを抜けてお猿さんです~。
京都市動物園には猿ワールドがあり、様々な猿の暮らしを見ることができる。ここの猿たちはみんな長生きで、昨年はギネスに登録されたアカゲザルのイソコさんが43歳で亡くなったが、他にも年老いた猿が多く、園内にある「老猿ホーム」で大切に飼育されている。
そんなお猿さんの中で一番の推しが、シロテテナガザルのシロマティー(雄39歳)とクロマティー(雌38歳)!1歳違いの夫婦猿だ。毛色は様々だが、手が白色なので、シロテテナガザルという。
野生下での平均寿命は25年位なので、ふたりもやっぱり長生きさん。クリクリの大きな黒目に、白い毛で囲まれた小さな顔、モッフモフの体はまるでぬいぐるみのよう!主にインドネシアに生息する彼らは、ほぼ樹上生活なので、ここでもふたりが高いところを自由に腕渡り(ブラキエーション)できるよう設計されているが、クロマティーは通路のガラス際に座っている事も多く、至近距離で見ることができる。とにかく可愛い!!
ふたりはとても仲が良く、飼育員さんの情報では、いつもクロマティーがシロマティーの毛づくろいをしたり、この日は見られなかったが、ふたりで歌うこともよくあるらしい。シロテテナガザルのペアは絆を深めたり縄張りを主張したりする時に一緒に歌う。
この日はクロマティーがお気に入りのピンクのボールを持ち歩く様子がとても可愛かった。ペアが出来ると一生そのペアとの暮らしを貫くと言われるシロテテナガザル。末永く一緒に長生きしてほしい。
(今日のシロクロ配信は京都市動物園インスタグラムで見られます)
<予告>
後編は明後日に「ニシゴリラのモモタロウ一家」を公開です、お楽しみに!