文・写真 やまんなかタヌキ
ビックパパ「ゴーゴ」
現在、ホウちゃんのパパであるゴーゴは、ブリーディングローン(繁殖目的の動物の貸し借り)のため、『よこはま動物園ズーラシア』で新たな生活を送っている。国内のホッキョクグマの繁殖成功率は20%に満たないといわれる中で、ゴーゴは既に2頭のパパ。シロクマ界の永明さまになるかもしれない! 2011年に『浜松市動物園』から迎えたバフィンは当時20歳、バフィンにとって幼いゴーゴはなかなか受け入れられなかった。それでもゴーゴは諦めず、バフィンのお気に入りのおもちゃをそっと檻越しにプレゼントしたり、お腹を見せて甘えたりと、4年越しでバフィンの心をつかみ、2014年、しかもホウちゃんと同じ11月25日にモモちゃんが誕生した。バフィンは当時24歳と高齢出産ながら母子共に元気で、今も親子一緒に『浜松市動物園』で暮らしている。
さて、現在のゴーゴはというと、やってますプレゼント攻撃! お相手はツヨシ(ツヨシは女の子です)ジャンプイという別の雄グマと3頭での生活を送っている。(この3頭の興味深い関係性は下記アドレスから)
よこはま動物園ズーラシアより ジャンプイ&ツヨシ&ゴーゴの関係
日本の動物園のホッキョクグマも減少の一途を辿っている。国内で新たなホッキョクグマの誕生と、エンリッチメント*を強化した、個体にあわせた飼育環境の向上を願うばかりです。ゴーゴ気張ってや~。いつか「ライちゃん」出来たら良いな。
*動物福祉の立場から、飼育動物の“幸福な暮らし”を実現するための具体的な方策
「オス? メス?」ホッキョクグマの性別判断は難しい?
ズーラシアのツヨシが実はメスだったと判明したのは、繁殖期を迎えオスとしてブリーディングローンで他園に行ってからのこと。ホッキョクグマは非常に毛が密集していてフサフサ。生殖器周辺は長い毛に覆われているため専門家ですら外見だけで性別を判断するのは困難で放尿の様子などでも分かりにくいらしい。DNA検査無しには確実とは言えないようですね。ホウちゃんも10キロ時点で目視によりメスとされましたが、最終はDNA検査の結果からの発表でした。
ママ・パパ紹介
イッちゃん
2013年12月11日ノボシビルスク動物園(ロシア)生まれ
2015年3月28日天王寺動物園に来園
ゴーゴ
2004年12月3日ペルミ動物園(ロシア)生まれ
2006年3月15日天王寺動物園に来園
天王寺動物園