五十路もなかばの頃、ふと考えた。
日本国とは何なのか、日本人とは何なのか。
その答えを探す為に、2600年を遡る時空の旅へ出た。
イデオロギーなど関係無い、ただ、今そこに残る時間の集積を写してみたい。
写真取材 赤木 賢二
神楽岡東陵(陽成天皇陵)
五七代/陽成(ようぜい)天皇陵
諱/貞明 さだあきら
在位年/西暦八七六~八八四
陵形/八角丘
皇居/平安京(京都市上京区)※五〇〜八〇代まで同宮
所在地 神楽岡東陵 京都府京都市左京区浄土寺真如町
最寄駅 京阪本線「神宮丸太町」から、約2km・徒歩約25分。
56代清和天皇の第一皇子として生まれ生後三ヶ月で立太子、9歳で即位した陽成天皇。そして、陽成天皇15歳の頃、宮中で陽成天皇の乳兄弟が、突然何者かに殴殺されるという事件が起きた。犯人は不明とされているが、陽成天皇が事件に関与したと疑われ翌年に退位し、太上天皇となった。その後65年間もの間、上皇として過ごした。
御陵はいくつか説があったが、真如堂の門前の竹林の小丘が比定され、現在御陵は元治元年(1864)の修築後の姿。対辺間18メートル、高さ2.4メートルの八角墳。
神楽岡東陵