五十路もなかばの頃、ふと考えた。
日本国とは何なのか、日本人とは何なのか。
その答えを探す為に、2600年を遡る時空の旅へ出た。
イデオロギーなど関係無い、ただ、今そこに残る時間の集積を写してみたい。
写真取材 赤木 賢二
桜本陵(冷泉天皇陵)
六三代/冷 泉(れいぜい)天皇陵
諱/憲平 のりひら
在位年/西暦九六七~九六九
陵形/円丘
皇居/平安京(京都市上京区)※五〇〜八〇代まで同宮
所在地/桜本陵 京都府京都市左京区鹿ケ谷法然院町
最寄駅/京都市地下鉄「蹴上」から、約2km・徒歩約30分。
父の62代村上天皇が崩御したため、17歳で即位。「奇行が多い」という理由で親政ができず、母方の大伯父である「藤原実頼」が関白についた。「奇行」と生来の病弱さが重なり、即位直後から次期皇太子問題が持ち上がっていた。その候補、2人の同母弟「為平親王・村上天皇第四皇子」と「守平親王・村上天皇第七皇子」が対立し「安和の変」に発展した。その後、譲位し太上天皇となる、在位期間は約2年の天皇。
桜本陵