ニシゴリラのモモタロウ一家
もうひとつ、京都市動物園では、関西で唯一見られるニシゴリラのモモタロウ一家が暮らしている。モモタロウは2010年に上野動物園からやってきた。
若くて美しいシルバーバック(成熟したゴリラの背に灰色の毛が鞍(くら)型に発達した状態。いわばボスの象徴)のモモタロウ父ちゃんと、14歳年上のゲンキ母ちゃんとの間にゲンタロウ(11歳)とキンタロウ(3歳)が生まれて、絶賛子育て中なのだ!
映画などで馴染みがあるのは地上で暮らすマウンテンゴリラ(ヒガシゴリラとも言う)。これは日本では残念ながら見られない。ニシゴリラはその名の通り西側諸国に生息するゴリラで、マウンテンゴリラより少し小柄で、地上ではなく樹上で生活している。平和主義で非常に繊細な動物と言われていて、戦わずして強さを誇示するドラミングはその性格を物語る行動だ。
昨年父ちゃんの体調不良で、子供たちが次々と元気を無くしたことを思うと、本当に繊細なんだと思う。
京都市動物園では2年前から、ニシゴリラが本来生活する環境を目指して、モモタロウ一家の庭を森にするプロジェクトを進めている。昨年度は寄付などで100本ほどの様々な樹を植樹した。とはいってもゴリラは樹を抜いたり折ったりして楽しむ性質があるので、抜かれたらまた植えるを繰り返す、骨の折れる作業を続けておられる。お蔭で家族が緑の中で、枝を折って遊んだり、植物をちぎって食べる姿など楽しそうな様子を見ることができる。
動物図書館&カフェと資料室とミニ遊園地、まだまだいるぞ!珍しい動物たち〜
正面ゲート横の動物図書館&カフェと資料室。動物園の歴史や動物についての本が多数ある。
日本で2番目に開業した京都市動物園は昭和19年に戦争の影響で多くの動物が犠牲となった。世界では今現在も戦争が行なわれている・・・、戦争や環境破壊の犠牲となる「生きとし生けるもの」が少しでも減ってほしいと願いつつ、自分に出来ることをしようと思う。
京都市動物園
606-8333 京都市左京区岡崎法勝寺町岡崎公園内
電話075-771-0210
開園時間
9時~17時(12月~2月は16時30分まで)
月曜休園
入園料
620円(中学生以下無料)