第二三話 三重県・伊勢市
『日本の心のふるさとへ』

ソノひびヨリ

2012年~2013年

遷宮に先立って架け替えあれた「内宮・宇治橋」に旭が昇る。
関西から伊勢への出発は「大阪上本町駅」より
近鉄 大阪上本町駅

 2012年の正月明けから1年半に渡り、伊勢での仕事が入り長期滞在をしていた。次の年が伊勢神宮の「第六二回・式年遷宮」のため、伊勢の街は厳かにその準備に入っていた。そんな中で過ごした日々を思い出し、新年一月なので「伊勢詣」を紹介することにした。この旅には相棒がいる、このマガジンに「天皇陵踏破の旅」を連載している「還暦(越え)写真家」だ。彼も、この当時はまだ五十路で若かった(笑)。あまり厳かではない二人が、厳かに「伊勢詣」をするのだ。   

 正月10日過ぎに、大阪上本町より近畿日本鉄道「宇治山田」行き特急に乗車、車両は2階建てビスタカー! だが、我々は普通の席、2階席は人気があるのでなかなか座れない・・・。近年では観光列車の「しまかぜ」が人気を呼んでいる、一度は乗車してみたい。 

外宮の聖域に入るため、穢れを落とす手水舎
「伊勢詣」の基本、まずは「外宮・豊受大神宮」にお参り

 大阪上本町より約2時間で「近鉄伊勢市駅」に着く、この駅は「JR伊勢市駅」と接続駅になっていて、JRの路線(引き込み線)を越えいて改札に向かう。この跨線橋は50m以上あるので、改札から乗車の時は時間に余裕を持って行動した方が良い(一度、乗り遅れたことがある・苦笑)。

 改札を出ると目の前は「伊勢神宮外宮参道」がり、約650mほどで「外宮」入口に到着。「火除橋」を渡ると、左手に「手水舎」があるので必ず手と口を清めるように。相棒もこの時ばかりはしっかりと清めていた、自分で穢れている事に気づいていたんだろうか・・・。この横には新しく開館した「せんぐう館」があったので、お参りの後で入館することにした。まずは「豊受大神宮」さまにごあいさつ。樹齢1000年を越す楠を過ぎると、第一鳥居、第二鳥居をくぐれば「正宮」。この「外宮」内には外宮本社、外宮末社、外宮摂社あわせて14宮があるので全てお詣りするのもいいと思う。ただ、時間がかかるので我々は「正宮」のみのお詣りになった。

 余談ですが、伊勢神宮にまつわる神社が、伊勢市内、また近郊に125社あります。これを、全てお詣りする巡礼旅をしている人も多くいます。

第62回式年遷宮の前の外宮正宮。白装束の人がお詣りしている。
「式年遷宮」を知るにはここ、勾玉池の横「せんぐう館」へ

 お参りの後、「手水舎」まで戻り「せんぐう館」に入館。この「せんぐう館」では、「式年遷宮とはなにか?」が詳しく説明されている、時間のある方は入館をオススメします。その「式年遷宮」を簡単に説明すれば、20年に一度、東と西に並ぶ聖地に新しく「正宮(正殿)」を移し替えるお祭りなんです。もっと簡単に言えば、20年に一度、西に建っていた正殿の横(東側)に新しく正殿を建て、神さまにお移り頂くお祭りなのです。ここの説明パネルで、我々バカ2人組も良く分かりました(笑)。それと、何と言っても実物大の「外宮正殿」模型は圧巻です、近くでは決して見られないので、その大きさには驚くはずです!! その他にも「外宮殿舎配置模型」や「渡御御列模型」があり、大人300円で満足できる施設です。

勾玉池の横にある「せんぐう館」
上「外宮殿舎配置模型」 下「渡御御列模型」が向かう先には、実物大の「外宮正殿」模型がある。
「外宮」参拝の後、伊勢街道・内宮前「おはらい町」で名物買食いのオンパレード〜

 気が付けば、午後3時半〜。この日の「内宮」参拝は諦めたが、相棒のたっての願いを聞き、伊勢街道・内宮前「おはらい町」に向かった。「外宮」からバスで約20分で内宮前に着いた。4時前なのに以外と人が多い、さすがは「おはらい町」と感心している間に、相棒が「三重豚の豚まん」を一つ買ってきたのだ。「後、2時間もすれば夕食でしょ」と言えば、「だから、ひとつだけ〜」と言う(絶句)。この相棒はいつもこの調子で、珍しい物、興味のある物を買いたがる・・・(私より4歳も年上なのですよ・苦笑)。その後も目を離した隙に、「松坂牛串」を二本買ってきた・・・。もう、こうなれば好きなようにさせるしかない、私も腹を括り食べたい物を食べる事にしたのだ。伊勢湾の「アワビ海賊焼き、殻付きウニ」、デザートに「赤福本店・冬季限定おしるこ」を食べた、その結果、お腹は減らずに夕食は9時になった・・・。遅い夕食とお酒、明日朝一で「内宮」に参拝なのに大丈夫かと相棒を見て心配になった。

1月の4時、斜光があたり美しい、伊勢街道・内宮前「おはらい町」
上「三重豚の豚まん」 下「松坂牛串」1本500円だった。
上 大盤振る舞いで「アワビ海賊焼き、殻付きウニ」
下 もう、やけくその「赤福本店・冬季限定おしるこ」、これ上手いですよ!
朝の「内宮」参拝は気持ちがいい。横には気持ち悪そうな相棒。

 翌朝、深酒をして、気持ち悪そうな相棒を車の横に乗せ、仕事前に「内宮」へ向かった。ホテルから来るまで10分程度で駐車場に到着。駐車場から歩いて直ぐに、神域に誘う「宇治橋」がある、五十鈴川の清きせせらぎが聞てこえくる。横からは、気持ち悪そうな穢れた相棒の「嘔吐き」が聞こえる、そんなこと無視して橋を渡るのだ(笑)。

第六二回「式年遷宮」前の鳥居と「宇治橋」

 宇治橋を渡り、内鳥居をくぐり右に曲がれば約200m先に第一鳥居が見える、その先は完全な神域となる。「火除橋」を渡ると、第一鳥居との間に「手水舎」ある、相棒に「ちゃんと清めなさい、穢れは全て落しなさい」と。相棒は両手を清めた後、なんと! 口をすすぐものなのに、「手水舎」の水を「ゴクリ」と飲んだのだ〜。あきれて何も言えない私を横目に、「なんだか、気持ち悪いのが治った!」と言っている。やはり私は、彼を無視することにして進むことにした。

 神域に入り、左に曲がると第二鳥居、神楽殿を通り過ぎれば参道の真中に樹木が立ってる、これを過ぎると「皇大神宮・御正宮」。

「手水舎」の奥に「五十鈴川」。この水を飲んではいけませんよ。 
参道の真中にそびえる木々。神職の方と比較すれば、その高さが分る。

 「皇大神宮・御正宮」の下に着いた、なんとも言いがたい空気感を感じる。言うなれば「自然そのもの」と言えばいいのだろうか、太古の森の中に迷い込んだような・・・。静寂の中、先に参拝している人がいたので、邪魔をせず厳かに石段の下で待つ事にした。

 相棒と参拝を終え、隣りにある「第六二回・式年遷宮」の為に建てられている「御正宮」を見にいった。ここは先ほどの「御正宮」とは違う空気感だ、まだ神さまの御霊がお移りになっていないからだろう。そんなことを思いつつも仕事の時間が迫り、「内宮」を後にすることにした。それと、不思議だったのが「手水舎」の水を飲んだ相棒だ、お腹も痛くならず元気よく参道を戻っていく。そんな相棒の後ろ姿を見ていると、この場所は「日本の心のふるさと」なのかと、つくづく思ったのだった。あっ、それと「内宮」神域内にも正宮をはじめ、別社、末社、摂社あわせて11宮がある、時間のある方は参拝してください。さらに、神域のすごい空気感を感じられると思います。

「皇大神宮・御正宮」石段上での撮影は確か禁止だった。
隣りどうしの「御正宮」。向かって左が「第六一回・式年遷宮」で、右が翌年に行なわれた「第六二回・式年遷宮」の「御正宮」。
今現在の「御正宮」
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