プチモフ動物探訪行ってみたZOO~(ぞぉ~)

第21回 「神戸ゆかりの美術館」
ゴツゴツなのにモフモフ!?「はしもとみお展」

mofmof推し歩きSpin-off デジタル版限定公開企画
やまんなかタヌキ監修 たびたびまたたび動物編集室

住 所  兵庫県神戸市東灘区向洋町中2丁目9-1

期 間  2024年6月29日から9月16日(月曜日)
開館時間 10時~17時(入館は16時30分まで)
休館日  毎週月曜日(祝日の場合は開館、8月12日、9月16日は開館)
入園料 一般 1200円  大学生 800円  高校生以下 無料  
駐車料 近くに有料あり

JR「住吉」、阪神「魚崎」乗り換え、六甲ライナー「アイランドセンター駅」下車南東すぐ

いつもと違う動物たちとの出会いを!

 今回は動物園というフィールドを離れ、やって来ました神戸の六甲アイランドにある「神戸ゆかりの美術館」へ! ここで開催されている特別展、動物好きのみなさんだったらご存じの「はしもとみお」さんの展覧会に! 「はしもとみお」さんのことを簡単に紹介すれば、獣医を夢見ていた少女が1985年の阪神・淡路大震災で被災、その時「動物たちがいる風景が一瞬に失われる」、そんな体験をしたことをきっかけに「たとえ失われた命であっても、その輝きを残したい」と考えるようになっていったんです。そんな「小さな命の証」を「彫刻」という手法で転生させ、また新たな命を吹き込む「彫刻家・はしもとみお」さんの世界を楽しんでみます。 

空飛ぶ円盤のような! あっ、スタートレックのエンタープライズ号のような建物だ・・・。
攻めの建築をしますね神戸市は(笑)。
展示場の入り口には、テーマ「動物たちが生きた時間」を象徴する「大きな時計と猫と犬」がお出迎え。

展示会場に一足踏み入れば、身近な生き物たちの息吹を感じる

 どんな「出会い」があるのか期待して展示場に入れば、「はしもとみお」さんの身近に暮らす動物たちや、旅先で出会い時間を共有しあった動物たちがいっぱいいました~。その動物たちは、ただフォルムを映し取るだけじゃなく、個性(性格)や思い出を刻み込んでいるようです。

屋根の上で子猫を守るようにこちらを眺める「ポニー」。後ろには子猫が2匹いますよ、会場でご覧ください~。
第一展示場の真ん中で目を引く「すもも」ちゃん。目に慈悲深さを感じてしまう。
「初代・月」くん、この半腰感がすごい! 飼い主さんの動きに注意を払い、すぐ動けるようにしている。
何!この子の目~、「ドン」て名前なんだ。今にも瞬きをして動き出しそう~~。
「ひなた」ちゃんもこちらを警戒気味に凝視している(笑)。
壁の近くでは、仲良さそうな犬の「キッブル」と猫の「小鉄」が会場を探索している。
身近な動物だけじゃないよ、私たちもここで生きてるよ!

 身近な動物だけだと思っていたけど、次の展示場には動物園にいる仲間たちが登場してきた~。これでいつもの「プチモフ動物探訪」になってきました(笑)。  

 いるはいる、水生動物から爬虫類、大型の哺乳類から小さくカラフルなウミウシまで。どこまでも尽きない、「はしもとみお」さんの生き物愛を感じる。

左・ソファーに座る「キツネザル」、学生時代のスケッチや水彩画の中に「カワウソ」くんが立っています。
なんと、「イグアナ」までも・・・もう、このフォルムがまんまだよ。
森の小動物を肩に乗せた賢者「オランウータン」は圧巻です。その瞳は生を宿し私に語りかけてきました~。
「マントヒヒ」を見れば動物園で聞く鳴き声が耳の奥に響く。
「マレーグマの親子」とその後ろには「ミーアキャットの音楽隊」が控え、子熊たちを楽しませています。
ワンコの瞳にメロメロになった、ごめんね猫好きなみなさん
海外で出会った犬なのかな? この短毛感がすごくよくわかる「ヴェル」。
左「カブ」、右「りんご」。目に吸い込まれていく。
そして、あの人気ものだった「わさお」くん、会ったことないけど会った気になる不思議な感覚です。そっくりですね。
最後に居た子は切なく優しい目をしている「クドリャフカ」。何を眺めているんだい・・・?

 見終えて思ったこと。一体一体を間近で見ると、荒々しいノミの切り口が目につく、それは瞬時にフォルムを捉える「クロッキー」のようにも見える。だけど動物たちを見続けていれば、その荒々しいノミ跡が「柔らかく」見え、命を宿すものが持つ「生命の温かさ」さえ感じさせてくれる。

 そう、この世界(生きとし生けるもの、物質全て)には完璧なる直線も完全なる曲線も存在しない。自然から生み出されたオーガニックなライン(線)で構成されている、「はしもとみお」さんの作品を見て再度そう感じた。彼女の一刀、一刀には命を吹き込む力があるような気がする、それはまるで「仏師」が彫る魂を持つ仏像のようにも見えました。

 今日は良い時間を頂いたことに感謝して、次に出会う動物たちを新たな目で見ていきたいですね。ありがとう、動物たち!

 この展覧会は9月16日まで開催されています。あと1ヶ月もあるので、もし時間があれば是非ご覧ください。また、動物が好きになりますよ、きっと。

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