8 overlap Road movie
2009,10,20-10,29
西表島・祖納の節祭(国の重要無形民俗文化財)
長期休暇を取り、目的もなく八重山諸島の西表島を旅した記録。
今回はスペシャル企画で、国指定重要無形民俗文化財「節祭(シチ)」を
八つのシーンで紹介。八重山の伝統文化をどうぞ!
scene 04 西表島 祖納の節祭・船元の御座の桟敷では時折、ミリクさまが踊りだす至福の時間
船元の御座の行事としては、まず主催者側公民館長のあいさつ、続いて来賓者のあいさつと「カンパイ!」がある。そして時折、着座していたミリクさまが立ち上がって、うちわを振りながら「ユガフ(世果報)」を招き入れるように「ミリクの舞い」を静かに舞いだす。すると、桟敷に参列している「トゥム」「アンガー」などが、三線、笛、太鼓の伴奏で「ミリク節」を歌いはじめる。
この瞬間は、なんだか全身が暖かい物に包まれる感覚で(笑)、本当に幸せで平和な気持ちになる。
桟敷では、御婦人たちの美しい奉納舞踊でおもてなし!
奉納する舞いは八重山古典民謡の「祖納岳節」「西表口説」と頭の上に白鷺を乗せ舞う
のが、祖納の祝舞「まるま盆山節」。
国指定重要無形民俗文化財『節祭(シチ)』を知る
節祭は「季節の折り目」、「年の折り目」を表す祭りと言われている。その年の豊作を感謝するとともに、来年の豊饒と人々の平安も祈願する祭だ。
毎年旧暦10月前後の「つちのとのゐ」の日に集落をあげて3日間渡り行事は行なわれる。第1日は家庭行事。第2日は世願い(ユークイ・世乞い)船元の御座(前泊の浜)で行なわれ、第3日は太平井戸で水恩感謝行事で祭は終わる。
今回はこの第2日は世願い(ユークイ・世乞い)を紹介したい。第2日の朝、ドラの合図とともに祭の参加者(演者)はスリズ(祖納公民館)に集合して、笛の合図とともにスリズ(祖納公民館)に旗頭を立てて始まる。
公民館内では参加者のスリズ儀式とミリク神役の島人(四九歳の男性)に「ミリクの面」をかぶる『ミリク起こし』が斎行されている。この儀式により、人から神様になるのだ。その儀式が終わると、旗頭を先頭に、集落内を歌い練り歩き、船元の御座(前泊の浜)へ行列が進みだすのだ。
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